「終活って何から始めればいいの?」「自分にはまだ早い?」そんな疑問を持つ方は多いはずです。終活とは、人生の最期に向けた準備をしながら、今をより自分らしく生きるための活動です。この記事では、終活でやるべき7つの項目を一覧表でわかりやすく整理し、優先順位や具体的な進め方まで徹底解説します。40代・50代の方から、今すぐ始めたいシニアの方まで、すべての方に役立つ完全ガイドです。
【結論】終活でやることは7つ|全体像を一覧表で確認

終活でやることは多岐にわたりますが、大きく7つの項目に整理できます。
まずは全体像を把握することが、終活を無理なく進めるための第一歩です。
各項目の詳細は後述しますが、ここでは一覧表で全体像を確認しましょう。
終活でやること一覧表【保存版】
| 優先度 | 項目 | 主な内容 | 目安期間 |
|---|---|---|---|
| ★★★ | ①財産・資産の整理 | 銀行口座・保険・不動産の把握 | 1〜3ヶ月 |
| ★★★ | ②医療・介護の意思表示 | 延命治療・介護希望の明確化 | 1〜2週間 |
| ★★☆ | ③葬儀・お墓の準備 | 葬儀形式・お墓の検討 | 1〜6ヶ月 |
| ★★☆ | ④遺言書の作成 | 自筆・公正証書遺言の作成 | 1〜3ヶ月 |
| ★★★ | ⑤エンディングノートの作成 | 希望・情報の記録 | 随時・継続 |
| ★★☆ | ⑥デジタル終活 | SNS・パスワード・サブスクの整理 | 1〜2週間 |
| ★★☆ | ⑦断捨離・生前整理 | 不用品・思い出の品の整理 | 3〜12ヶ月 |
この7項目を順番に進めることで、終活はスムーズに完了します。
優先度が高い項目から着手し、焦らずひとつずつ取り組むことが大切です。
終活と生前整理の違いとは?
「終活」と「生前整理」は混同されやすい言葉ですが、意味の範囲が異なります。
- 終活:人生の終わりに向けた準備全般。財産・医療・葬儀・遺言など幅広い活動を含む
- 生前整理:終活の中の一部。主に所有物や財産を生前に整理・処分すること
つまり、生前整理は終活の一要素であり、終活はより広い概念です。
終活は「自分の人生を振り返り、残りの時間を充実させる」という精神的な側面も含む点が大きな違いです。
そもそも終活とは?目的と3つのメリット

終活という言葉は2009年頃から使われ始め、現在では多くの方に認知されています。
単なる「死の準備」ではなく、人生をより豊かに生きるための活動として広く受け入れられています。
終活の本当の目的は「自分らしく生きる」ため
終活の本質的な目的は、残りの人生を自分らしく、悔いなく生きることです。
人生の終わりに向けた準備を整えることで、「もしものとき」への不安が解消され、今この瞬間に集中できるようになります。
また、自分の価値観・希望・大切にしてきたことを改めて整理することで、これからの生き方や優先順位が明確になる効果もあります。
終活は「死と向き合う作業」ではなく、「生をより充実させる作業」と捉えることが大切です。
終活をするメリット|本人・家族それぞれの視点
終活には、本人と家族の双方に多くのメリットがあります。
【本人のメリット】
- 老後・死後への漠然とした不安が軽減される
- 自分の希望(医療・葬儀・財産)を確実に伝えられる
- 身の回りが整理され、日々の生活が快適になる
- 残りの人生に何を大切にしたいかが明確になる
【家族のメリット】
- 本人の希望がわかるため、葬儀・相続の手続きがスムーズになる
- 遺産をめぐるトラブル・家族間の争いを未然に防げる
- 介護・医療の方針について家族が悩まなくて済む
- 遺品整理の負担が大幅に軽減される
終活は本人だけでなく、残される家族への最後の思いやりでもあります。
終活をしないとどうなる?放置するリスク
終活を放置し続けると、本人・家族ともに深刻なリスクを抱えることになります。
- 相続トラブル:遺言書がない場合、相続人の間で財産の分け方をめぐって争いが起きやすくなる
- 手続きの混乱:銀行口座・保険・不動産の情報が不明で、遺族が多大な時間と費用をかけて手続きを行う羽目になる
- 本人の希望が無視される:医療・葬儀の希望が伝わらず、本人が望まない形になる可能性がある
- 孤独死リスク:特に一人暮らしの方は、誰にも気づかれないまま亡くなるリスクがある
- デジタル資産の消失:パスワード不明でデジタル資産(仮想通貨・写真・SNSなど)が引き継がれない
「まだ先のこと」と先延ばしにするほど、準備の機会が失われていきます。
終活はいつから始める?何歳からがベスト?

終活に「早すぎる」ことはありません。
しかし「いつ始めればよいか」という疑問を持つ方は多く、タイミングに迷うケースもよく見られます。
終活を始める平均年齢とおすすめのタイミング
終活を始める平均年齢は60代前半〜70代が最も多いとされています。
定年退職や子どもの独立など、ライフステージの変化をきっかけに始める方が多い傾向があります。
おすすめのタイミングとしては以下が挙げられます。
- 定年退職・退職前後(60歳前後)
- 子どもや孫が生まれたとき(相続・財産整理の意識が高まる)
- 親の介護・看取りを経験したとき
- 大きな病気・手術を経験したとき
- 住居の引っ越し・ダウンサイジングのタイミング
特にきっかけがなくても、「今日から始める」という意識を持つことが最大のポイントです。
「早すぎる」はない|40代・50代から始めるメリット
40代・50代から終活を始めることには、多くのメリットがあります。
- 時間的余裕がある:焦らず丁寧に準備を進められる
- 判断力・体力が十分:断捨離や手続きをスムーズに進めやすい
- 資産形成と連動できる:iDeCoやNISAなどの老後資産計画とあわせて整理できる
- 修正が可能:早期に作成したエンディングノートや遺言書を、状況に合わせて何度でも見直せる
「終活=高齢者がするもの」というイメージは古く、今は現役世代が取り組む時代になっています。
終活でやること①財産・資産の整理

財産・資産の整理は、終活の中でも特に優先度の高い項目です。
自分の財産を正確に把握していない場合、亡くなった後に遺族が多大な手間と費用をかけて調査しなければなりません。
早めに「財産の見える化」を行うことで、相続手続きをスムーズにし、家族間のトラブルを防ぐことができます。
財産の「見える化」リストを作成する
まず最初に行うべきは、自分が持つ財産を一覧化するリストの作成です。
財産の種類は大きく以下に分けられます。
- プラスの財産:現金・預貯金、不動産、株式・投資信託、生命保険、年金、自動車、貴金属・美術品など
- マイナスの財産(負債):住宅ローン、カードローン、借金など
リストには金融機関名・口座番号・保険証券番号・不動産の所在地なども記録しておくと、相続手続きが格段にスムーズになります。
ただし、個人情報保護の観点から、リストはエンディングノートとあわせて安全な場所に保管し、保管場所を信頼できる家族に伝えておきましょう。
銀行口座・保険・不動産の整理ポイント
財産整理で特に注意が必要な3つの項目について、具体的な整理ポイントを解説します。
【銀行口座の整理】
- 使っていない口座は可能な限り解約・統合する(休眠口座は一定期間後に預金保険機構に移管され、民間公益活動に活用される場合がある)
- 利用中の口座は金融機関名・支店名・口座番号をリスト化する
- ネット銀行やスマホ決済(PayPayなど)も忘れずに記録する
【保険の整理】
- 加入している生命保険・医療保険・火災保険などの証券番号・受取人を確認する
- 不要になった保険は解約を検討し、保険料の無駄をなくす
- 死亡保険金の受取人が最新の状態になっているか確認する
【不動産の整理】
- 所有する不動産(自宅・土地・別荘など)の登記情報・固定資産税の内容を確認する
- 相続するか・売却するかについて家族と話し合っておく
- 共有名義の不動産がある場合は特に早めの整理が必要
終活でやること②医療・介護の意思表示

医療・介護の意思表示は、自分の尊厳を守るために非常に重要な終活項目です。
判断能力があるうちに自分の希望を明確にし、家族や医療関係者に伝えておくことが求められます。
延命治療の希望を明確にする方法
延命治療とは、回復の見込みがない状態でも生命を維持するための医療行為を指します。
具体的には人工呼吸器の装着・胃ろう・心肺蘇生(CPR)などが該当します。
延命治療に関する希望を明確にする方法として、以下が挙げられます。
- エンディングノートへの記載:法的拘束力はないが、家族への意思伝達に有効
- 尊厳死宣言書(リビング・ウィル):公正証書として作成することで意思を明確に残せる
- ACP(アドバンス・ケア・プランニング):医療・ケアチームと本人・家族が繰り返し話し合いを行うプロセス。厚生労働省が推進している
参考:厚生労働省:人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン
介護が必要になったときの希望を整理する
介護が必要になったとき、誰に・どのようにケアしてほしいかを事前に整理しておくことが大切です。
整理すべき主な内容は以下の通りです。
- 在宅介護希望か・施設入居希望か
- 介護を担ってほしい人(家族・専門機関)
- 入居を希望する施設の種類・地域
- 認知症になった場合の対応(成年後見制度の活用なども検討)
成年後見制度については、法務省:成年後見制度についてを参照してください。
また、介護保険サービスの内容については、厚生労働省:介護保険制度の概要で詳しく確認できます。
終活でやること③葬儀・お墓の準備

葬儀やお墓の準備は、遺族の精神的・経済的負担を大きく軽減できる終活項目です。
生前に自分の希望を明確にしておくことで、本人が望む形での送り出しを実現できます。
葬儀の形式と費用相場を知る
葬儀の形式は多様化しており、それぞれの費用相場も大きく異なります。
| 葬儀の形式 | 特徴 | 費用相場 |
|---|---|---|
| 一般葬 | 一般的な葬儀。参列者を広く招く | 約150〜200万円 |
| 家族葬 | 家族・親族のみで行う小規模な葬儀 | 約50〜100万円 |
| 一日葬 | お通夜を省略し1日で行う | 約40〜80万円 |
| 直葬(火葬式) | 通夜・告別式なしで火葬のみ | 約15〜30万円 |
近年は家族葬や直葬を希望する方が増加しており、費用を抑えながら故人の意向を尊重した葬儀が主流になりつつあります。
生前に葬儀社と「生前契約」を結んでおくことで、費用の見積もり・希望の伝達が確実に行えます。
お墓・供養方法の選択肢を比較する
お墓の形式も多様化しており、従来の墓石のお墓以外にも多くの選択肢があります。
- 一般墓地(墓石):費用の目安は50〜200万円。維持管理費(年間1万円前後)が必要
- 樹木葬:樹木を墓標とする自然葬。費用は10〜100万円程度と幅広い
- 納骨堂:建物内に遺骨を収める形式。費用は20〜100万円。後継者不要のタイプもある
- 合同墓・合葬墓:他の方の遺骨と一緒に埋葬。費用は5〜30万円と低コスト
- 散骨:海や山などに遺骨を撒く方法。費用は5〜30万円。厚生労働省の指針に沿って行う必要がある
後継者がいない「おひとりさま」の方には、永代供養付きの納骨堂や合同墓が特におすすめです。
終活でやること④遺言書の作成

遺言書は、財産の分配や家族へのメッセージを法的に残せる重要な書類です。
遺言書がない場合、相続は民法の規定(法定相続)に従って行われ、本人の意思が反映されない可能性があります。
遺言書が必要な人・不要な人の判断基準
すべての人が遺言書を作成する必要はありませんが、以下に該当する場合は作成を強くおすすめします。
【遺言書が必要なケース】
- 相続人が複数いて、財産を特定の人に多く残したい
- 内縁のパートナーや法定相続人以外に財産を渡したい
- 事業承継を特定の人に任せたい
- 相続人同士の仲が悪く、争いが予想される
- 子どもがおらず、配偶者以外への相続を希望する
【遺言書が比較的不要なケース】
- 相続人が配偶者のみ(または子1人のみ)で財産分割に争いがない
- 財産がほとんどなく、相続の対象が限られる
なお、相続に関する民法の規定はe-Gov法令検索:民法(相続編)で確認できます。
自筆証書遺言と公正証書遺言の違い
遺言書には主に2種類あり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
| 項目 | 自筆証書遺言 | 公正証書遺言 |
|---|---|---|
| 作成方法 | 自分で手書き | 公証人が作成 |
| 費用 | ほぼ無料(保管申請1件3,900円) | 数万円〜(財産額による) |
| 法的信頼性 | 要件不備で無効になるリスクあり | 高い(公証人が確認) |
| 保管 | 自己保管または法務局保管 | 公証役場が原本保管 |
| 家庭裁判所の検認 | 必要(法務局保管の場合は不要) | 不要 |
財産が多い方・相続人間でトラブルが予想される方には公正証書遺言がおすすめです。
自筆証書遺言の法務局保管制度については、法務省:自筆証書遺言書保管制度をご参照ください。
終活でやること⑤エンディングノートの作成

エンディングノートは、終活の中で最も手軽に始められる項目です。
遺言書と異なり法的拘束力はありませんが、家族への情報伝達・意思表示のツールとして非常に有効です。

エンディングノートに書くべき項目一覧
エンディングノートに記載すべき主な項目は以下の通りです。

- 基本情報:氏名・生年月日・本籍地・マイナンバー
- 家族・親族情報:連絡先・関係性
- 財産情報:銀行口座・保険・不動産・株式など
- デジタル情報:スマホ・PCのパスワード・SNSアカウント
- 医療・介護の希望:延命治療・介護施設の希望・かかりつけ医
- 葬儀・お墓の希望:葬儀の形式・宗教・お墓の希望
- 遺言・相続に関する情報:遺言書の有無・保管場所
- 大切な人へのメッセージ:感謝の言葉・伝えたいこと
- ペットに関する情報:種類・飼育方法・引き継ぎ希望者
- その他:趣味・思い出・好きな言葉など
すべての項目を一度に書こうとせず、書けるところから少しずつ埋めていくスタイルが続けやすいです。
エンディングノートの書き方|3つのコツと注意点

コツ①:完璧を目指さない
空白のページがあっても問題ありません。書けるところから始め、定期的に追記・更新することを習慣にしましょう。
コツ②:保管場所を家族に伝える
エンディングノートは、存在と保管場所を家族に伝えておかなければ意味がありません。引き出しの中など、家族が見つけやすい場所に保管しましょう。
コツ③:定期的に見直す
財産内容・家族構成・希望は時間とともに変化します。年に1〜2回、誕生日や年始など決まったタイミングで見直す習慣をつけると安心です。
注意点:エンディングノートに書いたパスワードや口座情報は重要な個人情報です。紛失・盗難に十分注意し、デジタル版を使う場合はセキュリティ管理を徹底してください。
詳しくはこちらの動画もご参考ください。
終活でやること⑥デジタル終活

デジタル終活とは、スマートフォン・PC・インターネット上のデータや契約を生前に整理しておく活動です。
デジタル資産は目に見えないため、放置すると遺族が対処に困る深刻な問題になることがあります。
スマホ・PC・パスワードの管理と引き継ぎ方法
デジタル終活で最初に取り組むべきは、パスワード管理と引き継ぎの仕組みづくりです。
- スマホ・PCの解除コードをエンディングノートに記載し、家族に伝える
- 重要なパスワード一覧(メール・銀行・証券・ECサイトなど)をまとめる
- パスワード管理アプリ(1Passwordなど)を使っている場合は、マスターパスワードの引き継ぎ方法を決める
- クラウドサービス(iCloud・Googleドライブ)のデータ整理・削除・引き継ぎを検討する
デジタルデータには写真・動画・日記など大切な思い出が含まれていることも多く、引き継ぎたいものと削除したいものを事前に整理しておくと遺族への負担が減ります。
SNS・サブスクリプションの整理手順
SNSやサブスクリプションサービスの整理は、経済的損失の防止と個人情報保護の観点から重要です。
【SNSの整理】
- X(旧Twitter)・Instagram・Facebook・LINEなど利用中のSNSを一覧化する
- 死後にアカウントを削除するか・追悼アカウントとして残すかを決めておく
- Facebookには「追悼アカウント管理人」を指定できる機能がある
【サブスクリプションの整理】
- Netflix・Amazon Prime・音楽サービス・雑誌サービスなど毎月課金されるサービスを一覧化する
- 不要なサービスは生前に解約する(死後も課金が続き、手続きが煩雑になるため)
- 解約手順・アカウント情報をエンディングノートに記載しておく
月額料金が少額でも、複数のサービスを契約している場合は合計で月数万円になることも珍しくありません。
終活でやること⑦断捨離・生前整理
断捨離・生前整理は、終活の中でも身体的・精神的な準備が必要な項目です。
長年にわたって積み重なった所有物を整理することは、遺族の遺品整理の負担を大幅に減らすと同時に、本人が快適な老後を過ごすための環境整備にもつながります。
断捨離の進め方|挫折しない5つのステップ
断捨離を成功させるためには、計画的に段階を追って進めることが重要です。
- 全体の把握:家の中のものを大まかにカテゴリ分けし、どこに何があるかを把握する
- 優先度の高い場所から着手:押入れ・クローゼット・物置など、特に物が多い場所から始める
- 分類する:「必要」「不要(処分)」「保留」の3つに分ける
- 処分方法を決める:売る(フリマアプリ・リサイクルショップ)・譲る・捨てる
- 1日1エリアで無理なく進める:一気にやろうとせず、1日15〜30分など小刻みに続ける
断捨離のコツについては、以下の動画も参考になります。
捨てられないものの判断基準と対処法
断捨離で最も難しいのは、思い出の品や「いつか使うかも」というものの処分判断です。
判断基準の例:
- 過去1〜2年間で一度も使っていないものは処分候補にする
- 「捨てたら後悔するか?」と自問し、答えが曖昧ならば保留箱に入れて3ヶ月後に再判断
- 写真・手紙などはデジタル化(スキャン)することで現物を手放しやすくなる
捨てられない場合の対処法:
- 家族や友人に譲るオプションを考える
- 思い出の品は1箱分だけと決めて厳選する
- 遺品整理士・生前整理アドバイザーなどの専門家に相談する
【一人暮らし・おひとりさま向け】終活で特に注意すべきポイント
一人暮らし・おひとりさまの方は、家族がいる方に比べて終活で対応が必要な項目が多くなります。
特に「身元保証」「死後の手続き」「孤独死対策」の3点は、早めに準備しておくことが重要です。
身元保証・死後事務委任の準備
家族がいない場合、病院・施設への入院・入居の際に必要な身元保証人の確保が課題になります。
また、死後の手続き(行政手続き・葬儀手配・遺品整理・アカウント解約など)を誰かに依頼する「死後事務委任契約」の準備も必要です。
- 身元保証サービス:NPOや民間会社が提供。費用は年間数万円〜が目安
- 死後事務委任契約:弁護士・司法書士・NPOなどと契約。費用は30〜100万円程度
- 任意後見契約:判断能力が低下した際に、あらかじめ指定した人が代理人になれる制度。法務省:成年後見制度を参照
おひとりさまの終活については、地域の社会福祉協議会や自治体の窓口でも相談できます。
孤独死を防ぐための見守りサービス活用
一人暮らしの高齢者にとって、孤独死のリスクへの対策は終活の重要な要素です。
活用できる見守りサービスの例を挙げます。
- 郵便局の見守りサービス:郵便局員が月1回訪問。費用は月2,500円(税込)
- 自治体の見守りサービス:多くの市区町村で無料または低額で提供。地域の高齢福祉課に相談する
- セコム・ALSOKなどの警備会社:緊急時に駆けつけてくれるサービス。月額3,000〜5,000円程度
- IoTセンサー型見守りサービス:電気ポットや冷蔵庫の使用状況で安否確認。月額1,000〜3,000円程度
- 近隣・地域コミュニティとのつながり:地域の自治会・老人会・ボランティアグループへの参加
見守りサービスの選択については、厚生労働省:高齢者の安全・安心な生活に関する情報も参考にしてください。
終活で最初にやるべき3つのこと【優先順位】
「終活を始めたいけれど、何から手をつければいいかわからない」という方のために、最初にやるべき3つのステップを紹介します。
この3つを終えるだけで、終活の土台が完成します。
ステップ1:エンディングノートを1ページ書く
終活の第一歩として最も手軽なのが、エンディングノートの作成です。
最初から全項目を埋めようとせず、まず自分の名前・生年月日・緊急連絡先など基本情報の1ページだけ書くことから始めましょう。
市販のエンディングノートは500〜2,000円程度で購入でき、インターネット上では無料テンプレートも配布されています。
「1ページ書いた」という実績が、次のステップへの自信につながります。
ステップ2:財産の一覧を作成する
次に、自分が持つ財産を1枚の紙にリストアップします。
銀行口座・保険・不動産・年金の種類と金融機関名だけでも書き出しておくと、遺族への負担が格段に減ります。
詳細な情報(口座番号・証券番号)は後から追記すればOKです。まず「存在するもの」を把握することが目的です。
ステップ3:家族と終活について話し合う
終活で最も大切なのは、家族とのオープンなコミュニケーションです。
「自分が終活を始めた」という事実を家族に伝え、エンディングノートの保管場所・葬儀の希望・介護に関する考えを共有しましょう。
最初は「縁起でもない」と思われることもありますが、具体的な内容を話し合うことで家族全員が安心できます。
お正月・お盆・誕生日など、家族が集まるタイミングを活用するとスムーズに話題を切り出せます。
終活を無理なく続ける3つのコツ
終活は一度で完了するものではなく、継続的に取り組む長期的なプロセスです。
無理なく続けるための3つのコツを紹介します。
完璧を目指さず「できるところから」始める
終活を途中でやめてしまう最大の原因は、「すべて完璧にやろうとすること」です。
7つの項目を同時に進めようとするのではなく、まず1つの項目だけに集中することが継続のコツです。
「エンディングノートを1ページ書く」「銀行口座の数を確認する」など、5分でできる小さな行動から始めることが成功への近道です。
「完璧でなくても動いていること」が、終活においては最も重要な姿勢です。
定期的に見直すタイミングを決める
終活の内容は、財産・家族構成・健康状態の変化に応じて定期的な見直しが必要です。
おすすめの見直しタイミングとして、以下が挙げられます。
- 年に1〜2回:誕生日・年始などに固定して見直す
- ライフイベント時:引っ越し・資産の変動・家族の増減(結婚・離婚・出産・死亡)があったとき
- 法律改正時:相続法・介護保険制度など関連する法律が改正されたとき
「終活は一度やれば終わり」ではなく、生きている間は継続するものと捉えることが大切です。
終活にかかる費用と期間の目安
終活の費用と期間は、何をどこまでやるかによって大きく異なります。
ここでは「自分でやる場合」と「専門家に依頼する場合」に分けて解説します。
自分でやる場合の費用目安
| 項目 | 費用目安 | 期間目安 |
|---|---|---|
| エンディングノート作成 | 500〜2,000円(市販ノート代) | 数時間〜随時 |
| 自筆証書遺言(法務局保管) | 3,900円(保管申請料) | 1〜2週間 |
| 断捨離・生前整理(自力) | ほぼ無料(処分費用除く) | 3〜12ヶ月 |
| デジタル終活 | ほぼ無料 | 数日〜2週間 |
多くの終活項目は自分で取り組めば費用をほぼゼロ〜数千円に抑えられます。
専門家に依頼する場合の費用相場
| 専門家・サービス | 主な業務内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 司法書士・行政書士 | 遺言書作成・登記 | 10〜30万円 |
| 公証役場(公正証書遺言) | 公正証書遺言の作成 | 5〜10万円程度(財産額による) |
| 税理士 | 相続税対策・資産整理 | 10〜50万円 |
| 生前整理業者 | 不用品の処分・整理 | 5〜50万円(規模による) |
| 死後事務委任契約 | 死後の手続き一括代行 | 30〜100万円 |
費用は規模・地域・依頼内容によって異なります。複数の専門家・業者に見積もりを比較してから依頼することをおすすめします。
終活を一人で進めるのが難しいときの相談先
終活を一人で進めることに不安を感じる方は、専門家や公的機関に相談することを積極的に活用してください。
無料で相談できる窓口一覧
- 地域包括支援センター:介護・医療・生活全般の相談。全国に約5,400箇所設置。費用無料。厚生労働省:地域包括支援センターについて
- 社会福祉協議会:生活・福祉に関する総合相談。各市区町村に設置。費用無料
- 市区町村の高齢福祉課:終活・介護に関する窓口。費用無料
- 法テラス(日本司法支援センター):法律・遺言・相続の初回相談。収入要件により無料相談可能。法テラス公式サイト
- 市区町村の法律相談会:弁護士による無料法律相談(月1〜2回程度)
専門家に依頼すべきケースと選び方
以下のケースに該当する場合は、専門家への依頼を検討してください。
- 相続財産が多い・複雑(不動産・事業・株式など) → 税理士・弁護士
- 遺言書を確実な形で残したい → 司法書士・行政書士・公証役場
- おひとりさまで死後の手続きが不安 → NPO・弁護士・司法書士(死後事務委任)
- 大量の荷物整理が体力的に困難 → 生前整理業者・遺品整理業者
専門家の選び方のポイント:
- 国家資格保有者(弁護士・司法書士・税理士・行政書士)を確認する
- 初回相談が無料かどうかを確認する
- 複数に相見積もりを取り、費用・対応を比較する
- 口コミ・実績・専門分野を確認する
終活でやることチェックリスト【印刷用】
以下のチェックリストを活用して、終活の進捗を管理してください。
| □ | 項目 | 詳細内容 |
|---|---|---|
| □ | エンディングノートを用意する | 市販または無料テンプレートを入手 |
| □ | 基本情報を記入する | 氏名・生年月日・緊急連絡先など |
| □ | 財産リストを作成する | 預金・保険・不動産・負債の一覧化 |
| □ | 不要な口座・保険を整理する | 使っていない口座の解約検討 |
| □ | 医療・介護の希望を書く | 延命治療・介護施設の希望を明記 |
| □ | 葬儀の希望を書く | 形式・規模・宗教の希望を記載 |
| □ | お墓・供養の希望を決める | 樹木葬・納骨堂・散骨などを検討 |
| □ | 遺言書の必要性を確認する | 必要なら専門家に相談 |
| □ | デジタル情報を整理する | パスワード・SNS・サブスクを一覧化 |
| □ | 断捨離を開始する | 1つの場所から少しずつ整理 |
| □ | 家族と終活の話をする | ノートの保管場所・希望を共有 |
| □ | 見守りサービスを確認する(おひとりさま) | 地域サービスや民間サービスを検討 |
| □ | 定期的な見直し日を決める | 年1〜2回のタイミングを設定 |
終活に関するよくある質問
Q. 終活は何歳から始めるべき?
A: 年齢に制限はなく、何歳からでも始められます。一般的には60〜70代が多いですが、40〜50代から始めることで時間的余裕を持って準備が進められます。思い立ったときが始め時です。
Q. 終活でやることの優先順位は?
A: まず①エンディングノートの作成、②財産リストの作成、③家族との話し合いの順番がおすすめです。この3つを終えれば終活の土台が完成します。遺言書・葬儀準備はその後に進めましょう。
Q. 終活を親に勧めるにはどうすればいい?
A: 「縁起でもない」と感じる親も多いため、押しつけは逆効果です。「自分も始めたから一緒にやろう」と提案したり、エンディングノートをプレゼントするのがスムーズな切り出し方です。お盆・お正月など家族が集まる機会を活用するのも効果的です。
Q. 終活にかかる期間はどのくらい?
A: 最初の3項目(エンディングノート・財産リスト・家族との対話)なら1〜2週間で完了します。断捨離や遺言書作成を含めると3ヶ月〜1年程度が目安です。終活は一度で終わらず継続的な活動なので、期間よりも「始めること」が重要です。
まとめ:終活は「今日から少しずつ」が成功の秘訣
この記事では、終活でやるべき7つの項目と優先順位について、詳しく解説してきました。
最後に、重要ポイントをまとめます。
- 終活でやることは7つ:①財産・資産の整理、②医療・介護の意思表示、③葬儀・お墓の準備、④遺言書の作成、⑤エンディングノートの作成、⑥デジタル終活、⑦断捨離・生前整理
- 最初にやるべき3ステップ:エンディングノートを1ページ書く→財産リストを作る→家族と話し合う
- 終活はいつ始めても遅くない:40〜50代から始めると時間的余裕が生まれる
- 完璧を目指さない:できるところから少しずつ進め、定期的に見直す姿勢が大切
- 一人で抱え込まない:地域包括支援センター・法テラスなど、無料相談窓口を積極活用する
終活は、人生の最期に向けた準備であると同時に、今をより豊かに生きるための活動です。
「まだ早い」と思っているうちが、実は最良のタイミングです。
今日からまず1ページ、エンディングノートを開いてみてください。
参考資料:よりそうお葬式:終活のやることリスト|ソニー生命:終活でやることリスト7つ|チェスター税理士法人:終活やることリスト


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